*君の全てを愛してる*
「母さんと公実と暮らす──・・・!」






適当になんか考えて出た答えじゃない。

これが俺の素直な答え・・・。






「きみ・・・たか・・・っ」







母さんは嬉しそうな、驚いた様な、泣きそうな顔をしていた。






「とりあえず今日はもう帰るよ」

「日が暮れると悪いし」



俺は立ち上がり玄関へ高森と向かった。



「そうね、引越しの事はまたゆっくり決めましょう」



「うん」

「じゃあね、母さん、公実」








ドアを開けると共に風が部屋の中に舞い込んだ。


風で髪が靡く。







俺は最後、きっと心から笑えた気がする。





「母さん、俺を産んでくれてありがとう」




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