*君の全てを愛してる*
「──・・・ッ」
「悪い・・・俺、教室戻るわ・・・」



俺は目を伏せたまま歩き出した。





─ガシッ─


その時、俺の腕が引き寄せられ
歩くのを阻止される。


「・・・ッ!?」





「いい加減にして欲しいのは春瀬君じゃない・・・!?」






声のする方を見ると高森が涙目でこっちを見ている。


「引き離してばっかりで・・・」
「私は唯、側に居たいだけなの・・・」

「・・・」


「なのに、何でそんな言い方するの──・・・!?」






時が凍り付いた様に止まった気がした。
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