*君の全てを愛してる*
─プルルルップルルルップルルルッ─



「・・・」



今日はなかなか出てくれない。


寝ちゃったのかな?

それとも何か用事が出来たとか?




─プルル...─


切ろうとした瞬間、電話のコールが途中で切れた。



『もしもし』



「あ、もしもし!?」



『朝早くに電話して悪いな』



「うぅん、そんな事ないよっ」
「今日は私も早起きだったし!」



迷惑を掛けたくなくて軽い嘘を吐いた。


『嘘吐き』




「・・・え?」




嘘は呆気なく見破られた。




『まだ眠そうな声してるし』
『さっき俺が掛けた時はまだ寝てただろ?』



春瀬君はケラケラと笑いながら話す。




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