【完】プリンセス
生徒会も終わり靴箱に向かうと、そこにはいつもの2人。


「心菜さん♪」

「壱人君♪」



“待ち人来る”って感じでハモリもばっちり。



沙耶ちゃんは、壱が好きで猛アタック中らしいけど、私が見てても可愛い。


壱にベッタリくっついてさ?
乙女オーラが出まくってるのっ!





それに比べて私は……


「帰るわよ、陽呂」


……待っててくれた陽呂にそれはないだろー?って冷たく言っちゃう。



わかってるんだよ?
わかってるんだけどさ?



陽呂は、元々、護衛だったから、ついついこんな口調になっちゃう。

今まで待ってて当たり前だったからかなぁ?



それでも文句を言わず、私の後に付いて来てくれる陽呂。
こんな事してたら、本当に愛想つかされちゃうかも。



一緒に帰ってるのに、頭の中はコレばっかり。




< 146 / 392 >

この作品をシェア

pagetop