【完】プリンセス
お風呂から上がった私に平謝りの陽呂。
「本当にすみません! わざとじゃないんです」
「わかってるわよ……で、見た?」
これが1番気になってた事。
見られてないなら……別にいいんだけどね?
そして陽呂に向けた視線は、頬が赤くなるのを見逃さなかった。
……見たんだ。
やっぱり見たんだ?
「いやっそんなには!」
ってフォローになってねーよっ!
バカ陽呂ー!
そのまま、私の寝室のドアを開けて部屋に閉じこもった。
何度かドアの叩く音が聞こえたけど、無視した。
だって……あんな事、考えててさ?
いきなりこんな事でさ?
恥ずかしいんだもんっ!
うぅ……また私の恥ずかしいが出た。
でも、今回は仕方ないよね?
次の日の朝――
起きたら、朝ごはんの用意もされて陽呂は制服を着て……爽やか。
私は、パジャマに、少し赤い目に、ボサボサの髪。
本当に有り得ないんだけど?
私、最悪すぎだよ。
何か……陽呂との同棲1日目にして、どん底なんですけど?!
私、何やってんだろ……。