【完】プリンセス
第十一話☆陽呂
国語の授業中、教科書を読む声が眠気を誘う。
だけど俺は、キーホルダーも何も付いていない鍵を見つめてた。
はぁー……。
キツイ。
さすがに、これはキツイ……。
そんな鍵が、可愛く見えてくる……。
しかも、俺相当ヤバイ。
これは、心菜と同じ形、重さをした鍵。
そう、同棲がスタートした部屋の本物の鍵。
毎回、驚きビックリ心菜のお母さんだけどさ?
今回もビビった。
まさか大事な娘をそんな簡単に……男と同棲さすなんて。
想像もしてなかった。
ここは、さすが、心菜の母親……。
何か考えがズレてる。
それに、美鶴を偵察に使ったのは、本当すげぇ。