【完】プリンセス
落ち着いてから部屋を出て、心菜の部屋の前で立ち止まった。
頬を軽く2発叩き、ドアをノックした。
ノックをしても何の返事もない静かな部屋。
怒ってんのかな?!
またノック。
寝てる?
またまたノック。
無視?
息を吸い込み、覚悟を決め勝手にドアを開けた。
開けると同時に心菜の香りに包まれる。
のに……部屋には居なかった。
「心菜ー?」
部屋からリビングへと視線を向け呼んでみる。
風呂場やトイレ……キッチン。
どこにも居ない。
何で?
どこ行ったんだ、心菜?!
ヤバイッ!
次の瞬間浮かんだ言葉は、これ。