【完】プリンセス
第十三話☆心菜
重く鈍い音を立てて閉まった扉。
扉一枚のところに陽呂は居るのに……。
凄く傷ついた顔をしてた陽呂。
その胸に飛び込む事が出来なかった。
そんな余裕がなかったんだ。
助けて……
思った時に現れたのは壱だった。
さっきの陽呂の顔が頭に浮かぶ。
そして、消えて……また浮かぶんだ。
さっきから、同じ事の繰り返し。
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