【完】プリンセス
「可愛くないし」
「可愛いし♪」
「可愛くない」
「可愛いよ♪」
「可愛くない、次言ったらキスね?」
悪戯な笑みを零した顔にドキッとした……。
「可愛い……ん…」
そして、言っちゃった私は甘い深いキスをされた。
唇が離れ、少し赤くなる陽呂の顔。
「わざと言ったの?」
「わざとだったら?」
駄目?
嫌いになる?
いやらしい女だと思う?
キスがしたかった……って言ったら?
ねぇ、どう思う、陽呂?
「うわ……キャラが変わってきた」
こんな時は、私が赤くなってばっかだったけど。
さっきの陽呂見たら、逆もいいかな? なんて♪
そう、私はこんななんだよ?
知らなかったの、陽呂?
同じ様に悪戯に微笑んだ私は、
「やられっぱなしじゃ、私じゃないでしょ?」
なんて、いつもの強気っぷりを発揮してた。
「それもそうかも」
そこで納得する陽呂も、どうかと思うけどね?