【完】プリンセス
また離れた陽呂。
陽呂の肌蹴た浴衣から覗く胸元。
そして同じ傷を見つけた。
そっと手を伸ばし、同じ場所にある……私のじゃない傷を撫でる。
「陽呂のも残ってるね……」
「ん? 俺のは大丈夫、男だしな」
「……私が見るよ?」
その傷吸い込まれるかの様に近付き軽くキスをした。
ピクッって動く陽呂が可愛いくて……。
小さく微笑んでしまう。
キスをし合った。
唇にも傷にも……沢山の肌に。
その夜は、そのまま手を絡め合って眠ったんだ。