【完】プリンセス
綺麗に飛んで行く馬鹿。
『ってぇ……』
そのまま、またラブホとラブホの間に倒れ込んだ。
『お前なんか左で十分だわ』
その場を離れた俺達。
数歩行ったところで、大切な事に気づいた。
まだ抱え込んでる沙耶ちゃんを連れて、戻った。
『てか、謝って?』
『……ごめんなさい』
倒れたまま、あっさりと謝るのを見て、沙耶ちゃんに微笑んだ。
『これで、いいよね?
沙耶ちゃん?』
『あ……うん』
呆気に取られてる沙耶ちゃんを尻目に俺は満足。
『と、もう手出すなよ?
次は、殴るだけじゃ済まないからね?』
それだけ言って、歩き出した。