【完】プリンセス
ホッとしたのもつかの間。



1番下と目が合った。

まさか……?!

にっこり微笑んだ私の顔を指差し、


『あー今……』

『わーっ! 6年生か可愛いなぁ』


1番下に、慌てて近寄り言葉を遮った。



ちっ。見られたか。


耳元でそっと囁いた。


『今の言ったら、泣かすよ?』


目をまるくして、凝視する。

大人気ないって?
関係ありません。





『あ、俺、ちょっと部屋片付けて来るね?』

『あ、うん♪』


素早く笑顔に切り替える。


お母さんは、お茶入れに行ったし。

残った……私とチビ林3兄弟。



気まずい。
非常に気まずい。

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