【完】プリンセス


「こら、心ちゃん、何か変な方向へ考えてない?」


私の眉間を、愛未のひとさし指が押した。


「え? あ……皺寄ってた?」

「うん。まぁ、夫婦なんてそれぞれだと思うよ?
だからこそ、陽呂君とちゃんと話し合いな?」


愛未……高3の癖にしっかりしてるっ!

凄いなー。ってせっかく思ったのに。


「ってお母さんの受け売りね」


ってチョコをまた1つ口に運んで笑うのが愛未らしいな。





私が結婚したい理由?


昔からの夢だったからかなぁ。

小さい頃から、陽呂のお嫁さんになりたいって思ってたし。



でも、それ以上の事なんて考えた事なかったかも。



陽呂は……どう思ってるんだろ。
プロポーズ、どんな想いでしてくれたのかな?




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