【完】プリンセス
「あーでも、ノンビリの為には仕事覚えて?
働いて? 金貯めとかなきゃなっ!」
「現実だ?」
「そ、現実も大事」
そんな先まで考えててくれたなんて……思ってもみなかったよ。
何か凄く幸せだよ、陽呂?
「で、その全てを心菜とが良いって思ったし、心菜を守って行きたいって思ったから結婚したいって」
私の手を握り締める陽呂の手に、少し力が入る。
私も同じ様に、強く握った。
そんなにまで想われてる私は幸せだよ。
そんなに想われる程、良い女じゃないよ?
毒舌だし、強がりばっかだし。
すぐ怒るし。
素直でもないし。
全然可愛くなんてない。
なのに、そんな私を可愛いって言ってくれるのなんて陽呂くらいだよ。