【完】プリンセス
「川合君じゃないですか」

え? 知り合い?

私の叫びなんて無視して……というか、私の存在を無視して交わされる会話。


「江田さんを待ってたんですか?」

「だったら?」


凄く冷たい口調に、冷めた表情で答える陽呂。


「婚約者ですもんねー親の決めた」


はぁ?
何でそこだけ言うのよっ!

別に婚約者だけでいいでしょ?



んっとに、コイツ、嫌い!




見上げて馬鹿にした笑いを零す生徒会長を睨んだ……のに

何よ、その悲しそうな笑顔はっ!





「関係なくね?柏原には」

陽呂……?

何?

この二人……?

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