【完】プリンセス

え?

そのまま、小さな土鍋の蓋を開けて、レンゲを持ち食べる体勢。



これは、もしや……?!



「いっただきまーす♪」


お粥を自分の口に運んだ。


「うわ~待ったぁ! 待って心菜ちゃん?」

「何?」


横目で俺を睨んだ心菜に、


「ごめんって……さっきの嘘! 大嘘ですっ!」


立場のない俺。

だって、腹減ってるし……。
心菜怒ってるし……。



恐いし。



「本当に悪いと思ってる?」

「思ってますっ!」


必死な俺に、噴出しながら


「今回は、病み上がりだしね? 許してあげる」



< 348 / 392 >

この作品をシェア

pagetop