【完】プリンセス
だったのに……
レンゲを渡してくれない。
また意地悪しすぎましたか?
失敗したか?!
また謝らなければ……と考えてた俺に予想もしない事態発生。
「はい……」
「え?!」
レンゲにのったお粥が俺の口の前に迫って来る。
そのレンゲを持ってるのは、心菜。
真っ赤な顔の心菜に、真っ赤な顔の俺。
「食べない……の?」
少し不安そうに俺を見上げた。
小さく口を開けて食べる俺。
自分でしたよ?
確かに……自分でしたけどさ?
実際するのって……恥ずかしい。