【完】プリンセス
「もう~本当に、陽呂なんて知らない!」
俺の下で暴れて胸を叩く。
俺は、笑いながら、心菜の暴れてる手を握った。
その途端、止まった暴れてた手。
本当、飽きない。
こんな表情コロコロ変えてさ?
意地悪もしたくなるって。
てか、心菜が、こんなだから、俺、意地悪しちまうんじゃねーの?
手を握ったまま、隣の開いたスペースに倒れ込んだ。
横を見ると俺を見つめてた心菜。
「ん? どうした?」
「陽呂って……優しいよね」
「は? 今、意地悪されたのに?」
「だって、最後は絶対私の思った通りにしてくれるもん」