【完】プリンセス


「だ……大丈夫。
陽呂となら……ちょっと恐いけど……陽呂だから大丈夫」


大丈夫じゃねーだろ……。
思ったけどさ?



心菜?

そんな事言われたら止めらねーよ?


俺、せっかく、心菜を優先させようって、今思ったんだよ?





「もう、止められねーからな?」


汗ばむ俺の頬に手を当て、微笑みながら頷く心菜。


「なるべく優しくするから……」


自分から目を合わせた俺が、赤くなって目を逸らしちまった。


でも、心菜の顔を見てたい。

そう思って、もう1度見直した心菜は、とても綺麗だったんだ……。

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