【完】プリンセス
「心菜、これから寝室……一緒にしねー?」
下着姿で、ベットに腰掛けてる心菜が驚いた顔で見つめる。
「やだ……恥ずかしいもん」
は?
俺的には、その格好の方が十分、恥ずかしいけど?
女って、わかんねーな。
「下着姿は、いいのに何が恥ずかしいん?」
後で、この発言をすげー後悔する事になるなんて思ってもなかった。
何故か、止まる心菜。
目だけが下を向き、そのまま俺が寝てたベットの布団を引き剥がして自分に巻いた。
―ドンッ
「いってぇー」
その勢いにフローリングへと落とされた俺が、ベットの上に顔を上げたら
「陽呂のバカ!
早く言いなさいよっ!
大嫌いー!」
そう言って睨んで部屋を飛び出した。
「まさか……気づいてなかった?」
呆然とする俺は、心菜の香りでいっぱいだったベットに顔を埋めた。