【完】プリンセス
立ち上がった俺の後に続いて立つ沙耶をに


「じゃあ、沙耶サンキューな」

「ううん、じゃあ、またね陽呂君」


ペコって心菜に礼をした沙耶は、廊下を歩いて行こうとした。



「あ、壱人君♪」


あぁ?壱人?

沙耶の声のする方を見ると、柏原壱人が居た。


「あぁ、沙耶ちゃん、どうしたの?」

「今日、かおり遅くなるって言ってたよ」

「あぁ、そうなんだ? でも……何で沙耶ちゃんが?」

「たまたま♪」


少し赤くなった沙耶を見て、沙耶は、コイツが好きなんだってわかった。

だから、俺と話して……待ってたのか?


「あ、一緒に帰っていい? 壱人君?」

「あぁ……いいよ」


ほぉー紳士ですねー壱人君?



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