【完】プリンセス
書き直し前のプリントが宙を舞った。
「え?」
そのプリントを目で追った先には
「え? 陽呂?」
そのプリントをマジマジと見つめ顔をあげた。
「はぁ?お前のクラスの出し物……密着喫茶?
しかもノンアルコールの酒出して、個室対応って……バカじゃねーの?」
「えー陽呂君、ひどーいっ」
さっきまでの口調とは全然違う女子生徒。
「さっさっと書き直せって……な?」
「これ、楽しそうなのにー」
「無理に決まってんじゃん、こんなの」
楽しそうに話しながら、素直に書き直して陽呂に渡す。
その用紙を見て『よしよし』って頷く陽呂を呆気にとられて見てる私を引く手。