【完】プリンセス

今日は、待っててくれる陽呂に少し会いにくい気分。

壱に告白されたからかな?
何でだろう。

そう思いながら隣に居る壱を見た。
さっきとは違い、いつも通り。

それに小さな安堵感を覚えた。



そして、陽呂は同じ場所に、
いつもと同じ靴箱にもたれ掛かって……。

ただ違うのは、いつもならイジってる携帯が……杉下さんと楽しく話してるって事だけ。


「あれ? 沙耶?」


陽呂と居る杉下さんに、驚く壱。


「壱人君♪ 一緒に帰ろー」


……杉下さんって毎回、壱と帰るよね?

何で陽呂じゃないんだろう?

私が居るからなんだろうけどさ?


私が見てても壱を好きっぽい感じがするよ?

それじゃ、駄目じゃんっ!

陽呂勘違いとかしちゃうよ?


……って敵の応援して、どーする私。




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