【完】プリンセス
「ちょっと、陽呂っ!」
「うぉ?!」
今日は、体育祭。
ダルイ俺は、木陰でサボリ中。
だったのに……。
何故か、寝転ぶ俺が目を開けると心菜が仁王立ちしてた。
「あんた……何サボってんのよ?!」
「え?」
「出番次なんだけど? 生徒会の手間かけさせないでくれる?」
「え? もう次ですか?」
すげー怒り顔の心菜の口からは、これ以上ないって位の冷たいお言葉。
んな、怒らなくても。
ちょっとサボっただけなのになぁー。
なんて暢気に思ってた俺に、
「同じチームの子焦ってたわよ?」
あ……忘れてた。
「まじっすか? すみません」
俺はリレーに出る。
それが次らしくて、もう皆準備中らしい。
……本番前の練習言われてたのに……それすらしてないし。
そら焦るわな……。