こうして僕らは、夢を見る
それっきり桜子のお誘いは無下に断ったことはない。
だから心狭いと言ったけど、私の言葉が気に障ったらしい。
カチンと来た桜子は顔を引き攣らせながら熟と皮肉を並べ始めた。
「そうよね〜?蕾は崇の方が良いものね?私と行く桃フェアなんかよりも崇と行くLIVEデートの方が良いんでしょ?桃が大好物な親友を無下にして崇とのデートを選んだんだから」
「デート?」
「違うっ」
「そうよ?司くん。LIVEデート。蕾と崇のデートなんて日常茶飯事なんだから。学校サボって映画館に行ったり休みの日には海遊館。態々休日まで会う仲なのよ?」
「海遊館……河豚いた?」
「え、河豚?えっと。お、覚えてないや。涙君ごめんね?海遊館に行ったの数何年前の事だし。でも海遊館だから居ると思うよ?」
「あら。覚えてる訳ないじゃない。河豚含む海産物より崇を見てたんでしょ?どうせイルカショーの企画【イルカとKISS】を無視して蕾は海遊館で【崇とKISS】に参加してたんでしょ?」
「な、」
「……キスね〜」
「ら、籃君、ち、違っ、」
「違わないでしょ?あの日海遊館で蕾は崇とキスしてたわ。だって崇から『勢いでキスしちまった』ってメールが来たもの」
崇いいいいいい!
何でよりによって桜子に!?しかも数年経った今バラされる私の身にもなれ!確かに私は崇とキスしたよ!だけどそれは一時の過ち!若気の至りだ!誰にだってあるでしょ!?
幼なじみにムラムラしてキスしてしまったとか!友達の彼女に手を出してしまったりとか!
それに私達の場合は下らない理由。水槽に居る鱚とKISSを掛けた。【鱚を見てたらKISSしたくなっちゃうね】って笑いながら言ったら本当にKISSされてしまった。
何も大人に為ってからの過ちじゃない訳だし大丈夫。不倫とか浮気って訳でも無いし私も崇もキスの事は綺麗さっぱり水に流した。
私のファーストキスはイルミネーションが光輝くクリスマスイブの真冬日。凍えた身体を抱き締められ優しくキスをされると言うシチュエーションだった。きゃーっ!恥ずかしいっ!
しかし一体何をどう間違ったのかファーストキスは彼氏どころか、相方。月だけがキスを見ていた―――――とかロマンチックなこと言いたいけど生憎見てたのは鱚。呆気なく乙女の夢のシチュエーションは消え失せた。
オマケに崇とは数週間ギクシャク。高校生活は普通科に移籍しても相変わらず濃い日常を送っていた。色んな意味で思い出深い高校生活。
だから心狭いと言ったけど、私の言葉が気に障ったらしい。
カチンと来た桜子は顔を引き攣らせながら熟と皮肉を並べ始めた。
「そうよね〜?蕾は崇の方が良いものね?私と行く桃フェアなんかよりも崇と行くLIVEデートの方が良いんでしょ?桃が大好物な親友を無下にして崇とのデートを選んだんだから」
「デート?」
「違うっ」
「そうよ?司くん。LIVEデート。蕾と崇のデートなんて日常茶飯事なんだから。学校サボって映画館に行ったり休みの日には海遊館。態々休日まで会う仲なのよ?」
「海遊館……河豚いた?」
「え、河豚?えっと。お、覚えてないや。涙君ごめんね?海遊館に行ったの数何年前の事だし。でも海遊館だから居ると思うよ?」
「あら。覚えてる訳ないじゃない。河豚含む海産物より崇を見てたんでしょ?どうせイルカショーの企画【イルカとKISS】を無視して蕾は海遊館で【崇とKISS】に参加してたんでしょ?」
「な、」
「……キスね〜」
「ら、籃君、ち、違っ、」
「違わないでしょ?あの日海遊館で蕾は崇とキスしてたわ。だって崇から『勢いでキスしちまった』ってメールが来たもの」
崇いいいいいい!
何でよりによって桜子に!?しかも数年経った今バラされる私の身にもなれ!確かに私は崇とキスしたよ!だけどそれは一時の過ち!若気の至りだ!誰にだってあるでしょ!?
幼なじみにムラムラしてキスしてしまったとか!友達の彼女に手を出してしまったりとか!
それに私達の場合は下らない理由。水槽に居る鱚とKISSを掛けた。【鱚を見てたらKISSしたくなっちゃうね】って笑いながら言ったら本当にKISSされてしまった。
何も大人に為ってからの過ちじゃない訳だし大丈夫。不倫とか浮気って訳でも無いし私も崇もキスの事は綺麗さっぱり水に流した。
私のファーストキスはイルミネーションが光輝くクリスマスイブの真冬日。凍えた身体を抱き締められ優しくキスをされると言うシチュエーションだった。きゃーっ!恥ずかしいっ!
しかし一体何をどう間違ったのかファーストキスは彼氏どころか、相方。月だけがキスを見ていた―――――とかロマンチックなこと言いたいけど生憎見てたのは鱚。呆気なく乙女の夢のシチュエーションは消え失せた。
オマケに崇とは数週間ギクシャク。高校生活は普通科に移籍しても相変わらず濃い日常を送っていた。色んな意味で思い出深い高校生活。