こうして僕らは、夢を見る




―――パァーン―‥




「……ん?」




微かに聞こえた音に耳を傾ける。



パァーン――‥




まるで何かを打つような音。


音に導かれるまま歩けば石段が聳え立っていた。


こんな処に石段があるのにも驚愕だけど今は不思議な打音に耳を澄ます。




「……?何だろ…?」




パァーン――‥


絶えず聞こえてくる音に興味心を煽られ私を長い石段を登る。


未知の遭遇に胸が轟く。


そして別の意味でも激しく動悸がが打たれる。体力の消耗が激しい私は脈打つ心臓を落ち着かせるため胸元に掌を宛がった。



やばい…


つ、疲れる



やや背を丸めて手を膝に置く。その姿はまるでお婆ちゃん。



こんな萎れた姿の女がまだ20代なんてドン引きだ。



挙動不審に周りを見渡し、誰も居なかったことにホッとする。



再び息を切らしながら自分のペースで長い階段を登って行く。



自分の著しい体力の低下に直面し軽く凹み気味。



そして漸く石段も最後の1段に差し掛かる。




「……っはぁ。つ、着いた!」




息を切らしながら長い石段を登った先に合ったのは…



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