世界をあげる
「やべー。こんなに服汚したらまた母ちゃんに怒られる。」
「私もだ!いっくんが怖い顔になる!」
「いーじゃん!泉はまだ優しいじゃん!母ちゃん怖えんだよー。」
春香の顔が青ざめた。
「どうしよう…」
「ん?」
「私、塾勝手に休んで、みんなと遊んで、しかも洋服こんなに汚して…すごく怒られる。」
「あ…」
みんなすっかり忘れていたようだ。
「みんなで謝りに行こう!私たちが無理やり誘ったんだし、春香ちゃんは悪くないよ!」
「そうだな!悪かったな春香ちゃん!」
「ううん!ありがとう!」
子どもたちは片付けを始めた。