世界をあげる
帰りの車では。
「みんな寝ちゃいましたね。」
子どもたちは熟睡していた。
「そりゃああれだけはしゃいだら眠くもなるやろー。俺も眠いし。」
「え、」
「はははっ。うそうそ、帰るまでは余裕。泉くんは楽しめた?」
「はい。プールとか久しぶりだったので。」
小学生以来プールには行っていない。
「そっかー。それは良かった。」
よく考えたらお父さんとプールに行った記憶がない。
いつだったかな、最後にお父さんと遊びに行ったのは。
そんなことを考えながら眠りに落ちた。