世界をあげる

「花ちゃん、ここ座りい。」

勝村さんは花ちゃんを手招く。

「宿題終わった?」

「あとちょっと!」

「あとちょっとで夏休み終わるもんなー。」

「やだー。終わりたくないー。」

口をへの字にする花ちゃん。

「始まりがあればいつか終わりがくるもんよ。でも花ちゃん、学校始まったらまたみんなに会えるよ。」

「それは嬉しー!」

花ちゃんは口に手を当てて笑う。

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