世界をあげる
「…ごめん。気持ち悪いよな。どうしても高校入る前にお前には話しておきたくて。無理だったらもう話しかけないし、近寄らないから。」
親の反応を見て、免疫はできていた。
拒絶されたらそりゃあ傷つくが、普通じゃないのは俺で、俺が悪いんだ。
覚悟して杉野を見ると、真剣な顔をしていた。
「お前…俺が好きなのか?」
「へ?」
確かに杉野のことは好きだが…
「好きだけど、杉野は友達だよ。」
「そっか。」
「うん、タイプじゃないもん。」
別にゲイだからといって、男なら誰でもいいわけじゃない。そりゃあ好みだってある。