世界をあげる
すると、杉野は笑い出した。
「なんかお前にタイプじゃないとか言われたら面白いんだけど!」
「え、何が、」
「俺のことが好きとかって言われたらこれからもお前と友達でいる自信なかったけど、そうじゃないなら全然大丈夫。気にしないよ。」
「え、友達でいてくれるの?」
「うん。」
涙が出てきた。受け入れてもらえることがこんなにも嬉しいだなんて。
「何泣いてんだよ。早く赤外線しようぜ。」
杉野はケータイをかざし、笑っていた。