世界をあげる
「ええか、澪。帰ってきていいのはお盆だけぞ。あとはそっちで家族と仲良くしい。」
利一さんは眉を下げて笑った。
澪さん、俺も大好きだよ。
利一さんも、澪さんも、それから2人がいるあの空間も大好きだった。
大好きな澪さんがいなくなって悲しいし寂しいし、言葉で表せないほどつらい。
俺は澪さんに救われたんだよ。
でも俺は澪さんを救えなかった。ごめんなさい。
澪さんとの思い出を一生宝物にします。
ありがとう。
そんなことを思いながら静かに手を合わせた。