世界をあげる


翌日、俺は部屋にこもっていた。

杉野がどういうつもりで会いにくるのかわからないし、俺はどういう顔して迎えればいいかわからない。

「いっくん、おりないの?」

花ちゃんがひょっこり現れた。

「…うん。」

「そっか。」

花ちゃんが下りていくと、本屋のドアが開いた音がした。

「こんにちはー。」

…杉野の声だ。

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