世界をあげる

「…今更。」

「ほんとな。でも、こんなに時間が経ってから謝るのは勇気のいることやな。」

「…。」

「それにしても言い訳ばっかの文章やなー。泉と仲直りしたくて必死やん。」

仲直り…。

「まあ、ひどいことしたんには変わりないけん、許す必要はないけどな。…まだ杉野くん、バス停におると思うけど。」

利一さんの言葉を聞いて俺は部屋を飛び出した。

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