世界をあげる

「花、聞いてほしいことがあるの。」

梅さんは花ちゃんの手を握った。

「なに?」

「私は、もうすぐ死ぬわ。」

「え、」

「ちょ、梅さん!?」

単刀直入すぎて言葉も出ない。

「花はこれからずっと利一さんにお世話になるの。利一さんとこの子になるの。」

「へ?」

「ちゃんと言うこと聞くのよ。」

花ちゃんは首をかしげる。

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