世界をあげる
天涯孤独
利一の育ての父母である幸平と葉子は、結婚して古本屋を営んでいた。
本好きの幸平により、開業。
2人は決して裕福ではなかったが、幸せに暮らしていた。
しかし、2人の間に子どもはいなかった。
葉子が妊娠できない体だったのだ。
不妊治療も行ったが、成功しなかった。
子ども好きの葉子は、泣くほどつらい思いをしたが立ち直り、託児所を開くことにした。
古本屋の奥にある客間を託児所として、昼間、近所の子どもを預かることにした。