世界をあげる
「俺、いらない子じゃないの?」
「何言うとん?必要よ。利一がおらんかったらこんなに楽しくないと思うし。」
「利一がおってくれるから、毎日こんなに笑えるんよ。」
「父さんっ!母さんっ!」
利一は泣き出した。
「利一は神様からの贈り物よ。私たちの大切な宝物。私たちの子ども。」
「ほらー。泣き止みー。男はそう簡単に泣いたらいかんがー。」
利一は幸平にぐじゃぐじゃに頭を撫でられ、笑った。
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