世界をあげる
「おばあちゃん、花ね、おばあちゃん大好きだよ。ずっとずっと大好きだよ。ありがとう、おばあちゃん。」
涙が出てきた。
花ちゃんが泣いてないから、余計に涙が溢れてきた。
「いっくん泣かないで。いっくんが泣いたら私も泣きそうになるから。」
花ちゃんの目にも涙がたまっていた。
「泣いていいんだよ。」
「いやだ。ママに怒られちゃうから泣かない。」
そんな花ちゃんを見て、利一さんは苦しそうだった。