世界をあげる
「…2人とも落ち着き。碧さんの気持ちもよくわかる。でもな、親としての責任はきちんと果たさないけんで。」
「だから今ここに来てるんじゃないですか。利一さんに花をお願いに来たんです。」
「…もう気持ちが変わることはないん?」
「はい。彼と籍を入れてから花を抜くのは面倒だし、早めに手続きしたいんですよね。」
そんなことを平然と言う碧さんに俺は呆れてしまった。
利一さんもため息をついた。どうやら俺と同じ気持ちのようだ。