世界をあげる
泣いて、怒って、笑って
一通り見て回り、少し疲れたので休憩がてらカフェに入った。
「りーちゃん、すごく楽しかった!」
「俺も楽しかったよ。」
花ちゃんは利一さんと俺の顔をじっくり見た。
「私、もう大丈夫だよ。お母さんいなくても、りーちゃんといっくんがいてくれたら大丈夫。」
利一さんは困った顔になった。
「花、大丈夫じゃないときに大丈夫って言わんでもいいんよ?」
「ほんとに大丈夫だもん。」
「そうか。」
花ちゃんは少しむくれている。