世界をあげる

「泉、こっちでの暮らしはどうだ?」

「…毎日楽しいよ。」

「そうか。まあこっちでは利一さんに甘やかされてるんだろう?」

「え、」

「おかしいだろ。二十歳になった男を学校にも行かさず、働くようにも促さないなんて。それにお前も甘えてしまってニートになってるんだろ。」

「…。」

「お前をここに預けたのが間違いだったかもしれない。お前ももう二十歳なんだから一人暮らしできるだろう。お前が職に就くまでは俺が生活費出してやるからここを出て行くぞ。」

父さんには失望した。

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