世界をあげる

信じられない。

澪さんがいた空間に他人を上げるなんて。

澪さんの部屋は前に片付けたからもう机くらいしかない。

それでも、澪さんの空気は残っている。

優しくてあたたかい気持ちになる。

「わあ!ここ私の部屋?」

「うん。花の部屋。好きに使い。」

「やったあ!」

隣から聞こえてくる声にイライラした。

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