世界をあげる

「父さん。」

「ん。」

「世界はね、広いんだよ。」

「え?」

今はまだちっぽけで何もできない俺だけど。

いつか。いつになるかわからないけれど。

自分の世界を見つけられない子どもに

世界を与えられる大人になりたい。


俯く必要なんてない。

泣く必要なんてない。

人と違ったって

間違いだって言われたって

俺は尊敬するよ。

誇りに思うよ。

怖がらなくていいんだ。

胸を張っていいんだ。

一歩ずつ前に。

世界をあげる。


end
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