世界をあげる
「皆さん何なんですか!そうやって澪ちゃんの気持ちも考えないで!」
そう発言したのは、この中で一番遠い親戚だった瀬崎仁美だった。
彼女には澪と同じ、10歳の娘がいた。
「仕方ないじゃない。それぞれの家にはそれぞれの事情があるんだから。」
「そんなこと言ったって…」
「あなたの家はどうなのよ。」
「…わかりました。澪ちゃんはうちで引き取ります。」
こうして澪は瀬崎家に引き取られて行った。