世界をあげる
澪と同い年の瀬崎結衣は、明るく、活発な女の子だ。
「澪ちゃん、よろしくね!」
「うん!」
澪は結衣と同じ小学校に転校した。
結衣は学校でも澪を気にかけてくれて澪はクラスに馴染むことができた。
瀬崎家の明るい人柄に支えられて、澪は少しずつ笑顔になった。
しかし、ある時から結衣の態度がおかしくなった。
澪はもともと本を読むのが好きで、勉強も嫌いではなかった。そのため、成績が良く、テストの出来もいいため、褒められることが多かった。
結衣は反対に勉強が嫌いだった。座ってじっとしているより、体を動かしていたいタイプ。そのため、体育は得意だったが、他の教科はイマイチだった。