世界をあげる

「…花ちゃん、これ何?」

「え?私の絵だよ?」

「違う!この紙のこと聞いてんの!」

そこにあった何枚かの紙は、澪さんの原稿だった。

澪さんの原稿の裏に花ちゃんは落書きしていた。

「りーちゃんの部屋にあったから…」

「どうして利一さんに聞かず勝手に使うんだよ!これは大事な紙なの!これは澪さんの…」

「…ごめんなさい。」

花ちゃんは頭をかきながら笑っていた。

その表情に腹が立った。

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