世界をあげる

爪を切り終えた利一さんは俺を2階へと案内した。

「泉の部屋はここな。好きに使い。」

「ありがとうございます。」

「あ、この下は店やけん、あまりドスドスしたらいけんよ。」

「わかりました。」

「あと、風呂とトイレと台所は全部下にあるけん、好きに使ってな。」

「はい。」

「それから、泉の隣は澪っていう美人さんの部屋やからな、用があるときはノックして入らんといけんよ。」

「え、あ、」

「ご飯とか、家のこと全部澪がやってくれとるんよ。」

「そうなんですか。」

「俺は店番しとくけん、用事があったら店に来てや。」

「はい。」

利一さんは下りて行った。

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