世界をあげる
近所をまわってみる。
「何か思い出せそうですか?」
「…いや。」
「ゆっくり思い出せばいいですよ。」
「ありがとう。」
いろいろ説明しながら歩いていると、小学校に着いた。
「あー!いっくんとたろーちゃんだ!」
一年生たちが集まってきた。
「なんで小学校来とんの?」
「散歩してたの。みんなは?」
「花壇に花植え!」
「泉たちもやる?」
「え、」
「先生!お兄ちゃんたちも花植えするって!かまんよね!」
「ええよー。」
いつもにこにこの林田先生が大きく手を振ってきた。