世界をあげる

「え、」

「よくわかんないけど、いっくんはたろーちゃんのこと好きなんでしょ?」

ふふっと笑う花ちゃん。

「誰かを好きになるのって、なんかうれしいね。」

「…うん。」

花ちゃんが急に静かになった。

「…花ちゃん?」

「…すー…すー…」

聞こえる寝息。

一瞬の間に眠りに落ちた花ちゃんに思わず笑みが出る。

「おやすみ。」

俺も目を閉じた。

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