世界をあげる

利一さんは笑った。

「お前の父さんと俺、昔の同級生なんよ。春川浩一の息子やろ。どっかで見たことあると思ったんよ。若いころのお父さんそっくりやな。」

「え、お父さんの地元ここじゃないですよ。」

「浩一は中学のとき引っ越したんよ。小学校のときはここで一緒に遊びおった。今も年賀状のやり取りとかしおるし。」

「そうなんですか。」

「知らずに来たんか?」

「はい…」

すごい偶然。
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